現当主のサミュエル・カノは自身の醸造所を設立して、2006年にファースト・ヴィンテージとなるワインを醸造しました。
醸造所のあるラ・マンチャ地域は、もともと大量生産型のワインを作ってきた土地柄で、
栽培したブドウは、その地域で醸造しているネゴシアンに売り払われていました。以前は伝統的な土着品種アイレンのみを栽培していましたが、
サミュエルが加わる頃までには、テンプラニーニョ、シラー、プチ・ヴェルド、グラシアーノ、ティント・ヴェラスコ、ヴィジリエガなどの品種も新たに栽培され始めました。
これまで大量生産型の桶売りワインしか作ってこなかった土地のポテンシャルを再発見し、土壌や気候、醸造家の手仕事を反映できるワインの生産地へと転換することを目指しました。
彼のワインは完全に自然な作りのワインとなっています。
新しい醸造場所に移った後でも彼が最も注意を払っていることは、祖父の中庭で初めて作った時のように、新鮮なブドウのみを使い、ブドウを丁寧に扱うことです。 |