1950年までワイナリーを所有していたのは、かのナポレオン直系の子孫、ルイージ・ジローラモ・ナポレオン・ボナパルト公。
実際19世紀初頭から、ナポレオン家による経営のもと、ボッカディガッビアにはフランス品種が植えられていたのである。土地の人々が「ボルドー」、「フランチェージ」などと呼んでいた諸品種がそれだ。こうした遺産は、不幸にも競売にかけられ終焉するに至った皇帝領崩壊の際に、完全に失われてしまった。
現在のオーナー、エルヴィディオ・アレッサンドリが、ピノ・ブラン、シャルドネ、ピノ・グリ、カベルネ・ソーヴィニョンを、伝統的なサンジョヴェーゼとトレッビアーノと一緒に植えたのも、まったく道理にかなったこと。 |